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2013年7月25日 (木)

心友文学座女優 麻志那恂子

文学座の女優、麻志那恂子。何十年来の心友です。

女優魂を貫いた見事な人生だったと思います。そう、だった、、、

長年病魔と闘いながら懸命に舞台に立ち続けていました。「ヨッコ」「ノリチャン」と呼び合いいつも「あなたが頑張っているから私も頑張れる」そう言い合いながら互いに舞台に挑み続けていました。決して弱音を吐かず、いつも笑顔で、、、でも、逢う度に痩せて行くのがはっきりと分かっていました。そんな彼女にかけれる言葉は「元気そうね。無理せずにね。」

彼女はきっと分かっていました。体や顔の変化は女優である彼女が一番感じていたはずです。だからこそ何もいえなかったんです。そんなヨッコがある日弾むようなmailをくれました。

「ノリチャン、自主公演が決まったのよ。喜んでよ。やりたかった芝居なの。文学座のアトリエで出来ることになったの。」それはそれはたくさんの絵文字入りの喜びに溢れたmailでした。それが、「AS・IS~今のままの君~」

それからも精力的に体の許す限り様々な仕事をこなしていました。病と闘いながらーーー

そして最後の映画「祈り~サムシンググレートとの対話~」への出演でした。

この映画は、ニューヨーク・マンハッタン国際映画祭ベスト・グローバル・ドキュメンタリーグランプリ受賞。スペイン・マルベーニャ国際映画祭ドキュメンタリー部門入賞。カリフォルニヤ・フィルムアワード金賞受賞。インドネシア環境健康文化映画祭受賞。

先日文学座で「麻志那恂子を偲ぶ会」が多くの関係者、友人達によって開かれました。

そこで以前の自主公演の舞台映像、映画の映像メイキング映像が上映されました。そこには最後の最後まで芝居に命を懸けた女優麻志那恂子がいました。美しく壮絶に優しく、、、

ヨッコがかつて「五番町夕霧楼」で魅せた舞台。上手の袖に立って台詞はなくただ立っている。それだけで、苦界に生きる女の悲哀、立ち姿の向こうに深い哀しみや過去が見え隠れして、、、その凛とした姿が今も鮮やかに私の心に目に消えることなく生き続けています。

本当に見事な女優人生を生きた見事な人でした。

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